1.はじめに 2.GPU 3.GPGPU 4.CUDA 5.特異値分解 6.QR 分解 7.実験 8.考察・課題 近年のグラフィックスプロセッサ(以下 GPU)の性能向上は著しく理論ピーク性能が 500GFLOPS を超えるまでに成長している(図1).GPU は本来グラフィックス処理専用のハードウェアであったがその処理能力の高さから汎用処理向けの研究が盛んに行われている. 一方,データマイニング,画像処理など広い分野で利用される数値線形代数アルゴリズムに特異値分解がある.各分野において扱う問題の大規模化に伴い,高速な実装が強く求められている. 本研究は現在データマイニングの分野などで需要の高い特異値分解をGPUによって高速化することを目的とした実験を行なった. ほとんどの GPU のハードウェアは現在 NVIDA 社と AMD 社の2大メーカによって作られている.GPU