本当は強くない連中だ小学6年生だったかな。中学生3人にいじめられました。理由も分からず殴(なぐ)られて。悔(くや)しくてね。 暗闇(くらやみ)でリーダーの子を待ち伏(ぶ)せしたんです。堅(かた)いビワの枝を持ち、塀(へい)の陰(かげ)に身を隠(かく)して。まんまと1人で現れたので、足のすねに思い切り枝を打ちつけた。さらにもう一撃(いちげき)と思ったら、彼が悲鳴をあげたんです。 「ああ、この程度のやつなんだ」って思った。彼は二度と僕(ぼく)を殴ってこなかった。いじめをやめさせるには肉体的な恐怖(きょうふ)心を与えるのが一番。自転車で体当たりしたっていい。「あいつにはとんでもない仕返しをされる」と思わせるんです。相手が卑怯(ひきょう)なんだから卑怯な手段でもいい。 と言ってはみたが、今の時代、暴力はまずいです。何が言いたいかって、本当に強い子はいじめなんかしないんです。いじめる子って不良にもな
![《いじめられている君へ》安西水丸さん:朝日新聞デジタル](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/52d5e605b0f5e2a9c361f6090382fd50d18d91a6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.asahicom.jp%2Fspecial%2Fijime%2Fimages%2Ft_TKY201207260563.jpg)