島田さんがコシナに入社したのは2006年。光学設計部門に配属され、最初の3年はプロジェクター用レンズ、それから10年ほど交換レンズの設計に携わってきた。そのキャリアの中で異彩を放っているのが、人工衛星に搭載したスターセンサー用レンズだ。 「人工衛星に搭載したレンズは、交換レンズと同等のタイプとサイズで設計をしていますが、話を進めていく中で温度変化を気にしているのが分かりました。宇宙空間では太陽の直射で100℃まで上昇し、影の部分ではマイナス100℃と温度変化が大きい。その時ピントがズレたらいけないのでどうするか? という課題に応えたのは、温度変化のロバスト性を求められるプロジェクターレンズの技術でした」 人工衛星用以外に、今まで設計してきた交換レンズを教えてください。 「フォクトレンダーではマイクロフォーサーズのF0.95シリーズ全部ですね。VMでは21ミリのF1.8。ヴィンテージの35ミ