X線写真の概略 病院・クリニックへ行ったときに、撮影されるX線写真。 みなさんもご経験があることと思います。今回の位相コントラスト技術はこのX線写真における革新的な技術として、注目を集めています。位相コントラスト技術そのものに入る前に、まずX線写真の概略から見てまいりましょう。 X線写真では、fig1のようにX線フィルムが入ったケースとなるカセッテを患者さんにあてがい、X線を照射して体の構造物(骨や筋肉など)のX線吸収差(吸収コントラスト)を画像情報としてフィルムに記録。現像処理をへてX線写真が仕上がります。 fig1 X線写真撮影(アナログ) レントゲン博士がX線を発見して以来、フィルムを利用したX線撮影は、約100年以上同様の方式で、医療分野に利用されてきました。 この間、少ないX線照射量で撮影ができるように高感度化したり、より鮮明な画像を得るべく高鮮鋭性化が図られ、今日に至っています