1月26日,第三者のインターネット銀行口座から現金約900万円をだまし取ったとして,電子計算機使用詐欺と不正アクセス禁止法違反の疑いで無職の男が逮捕された。今まで不思議と耳にしなかった“日本人”による金銭目的のサイバー犯罪である。 日本人による金銭目当ての犯罪は2008年10月にも発生している。高校生がスパイウエアを悪用して第三者のアカウント情報を収集し,販売していた事件だ。これら二つの事件の共通点は,悪性プログラム(キーロガー)を使ってキー入力情報を詐取していた点である。プライバシ情報を容易にのぞけるキーロガーを使った犯罪は,今後ますます増えていくと見られる。 キーロガーの侵入経路としては,Web経由でのインストールが目立つ。Flash PlayerやAdobe Reader,音楽再生ソフト,OSのぜい弱性を悪用してシステムを乗っ取り,勝手にインストールする方法である。 この攻撃に対する