日本統治下の朝鮮半島から「内地」に渡った労働者が、勤務していた兵庫県内の造船所で受け取った給料袋などが見つかり、「産業遺産情報センター」(東京)が保管していた遺族から入手したことが16日、分かった。半島出身の労働者にも適切な報酬が支払われていたことを改めて示す一次資料を同センターが入手するのは初めてで、いわゆる「徴用工」問題を払拭する重要な証拠と位置づけている。 同センターが入手した給料袋などは、兵庫県相生市在住の元在日2世で令和元年に日本に帰化した清本清一さん(78)から託された。清本さんの父親が、相生市の播磨造船所に勤務していた昭和17年1月から終戦後の20年10月までに受け取った給料袋約40点をはじめ、当時書かれたメモや戦時中の造船所の労働者名簿など多数にのぼる。 清本さんの父親は大正6年、朝鮮半島南部の慶尚南道生まれ。自らの意志で昭和11年に渡航し、17年から播磨造船所で働き始めた
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