地上デジタル放送で採用しているコピー制御技術「コピーワンス」の見直しに向けて,総務省の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」で,家電業界と放送業界の代表者が協議している。コピーワンスとは,地上デジタル放送の番組を1回しか録画できないようにする技術のことである。そのコピーワンスを大幅に緩和したいというのが,家電業界の意向だ。視聴者による録画の自由度を高めて,地上デジタル放送受信機やその録画機器の販売を促す狙いがある。家電業界はコピーワンスに代わる技術として,コピー回数の制限を実質的になくしたうえで,インターネットへの配信を不可能とする「EPN」(Encryption Plus Non-assertion)という技術への変更を放送業界に強く求めている。 しかし,番組の不正なコピーを防ぐために,コピーワンスを維持したいというのが放送業界のスタンスである。両業界の主張の隔たりは大