リック・ラシッド マイクロソフト上級副社長兼マイクロソフトリサーチ統括責任者に聞く 不況で身をすくめる日本企業とは対照的に、年間1兆円もの巨費をR&D(研究開発)に注ぐマイクロソフト。その英知の根幹を占めるのが、基礎研究部隊のマイクロソフトリサーチ(MSR)だ。クラウド・コンピューティング時代の到来というITの大激変期に、世界有数の研究者集団はいかなる未来図を描いているのか。マイクロソフトの命運のみならず、ビジネス、社会の行方をも左右するその研究活動の内実を、複数のキーパーソンへのインタビューで探る。初回は、MSRの統括責任者であるリック・ラシッド上級副社長に、基礎研究の全体戦略を聞いた。(聞き手・文/ダイヤモンドオンライン副編集長、麻生祐司) リック・ラシッド(Rick Rashid) シニアバイスプレジデントとして、マイクロソフトの基礎研究所に当たるマイクロソフトリサーチを統括。19