2006年2月22日、鹿児島県・内之浦宇宙空間観測所から、赤外線天文衛星ASTRO-Fを搭載したM-Vロケット8号機が打ち上げられました。無事に予定軌道にのり「あかり」と命名されたASTRO-F衛星は、赤外線天文観測専用の衛星として日本初のもの。高度約700キロの軌道を約100分で周回しながら、あらゆる方向の赤外線天体を撮影・観測する全天サーベイを目的としています。 ニコンが担当したのは、「あかり」に搭載された口径68.5センチの反射望遠鏡、光を集める主鏡に新素材の炭化ケイ素(SiC)を用いているのが特徴です。今回は、赤外線での全天サーベイの意義や、「あかり」の設計と運用について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究本部「あかり」プロジェクトマネージャーの村上浩さんにお話をうかがいました。