東京電力福島第1原発事故で放出された放射性セシウムによる土壌汚染は日本が抱える大問題のひとつだ。その放射性セシウムは福島県東部の阿武隈山地で、主に風化黒雲母(市場では「バーミキュライト」と呼ばれている)に存在することを、東京大学大学院理学系研究科の小暮敏博(こぐれ としひろ)准教授らが突き止めた。福島県の土壌の除染や貯蔵などの効率化につながる研究といえる。日本原子力研究開発機構、物質・材料研究機構、国際農林水産業研究センターとの共同研究で、11月10日付の米化学会誌Environmental Science & Technologyオンライン版に発表した。 研究グループは、イメージングプレート(IP)オートラジオグラフィーと呼ばれる放射線検出の手法を改良して、阿武隈山地の福島県飯舘村から採取した土壌を微細に解析した。数十ミクロンメートルの土壌微粒子の中から、IPを感光させた放射性微粒子を特
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