今回も「第4回 少しだけ高度なモデリング技術(その1)」に引き続き、高度なモデリングの考え方についてクラス図を取り上げて説明していきます。今回取り上げるのはクラスの依存関係と実現関係です。 依存関係(dependency)とは 2つのクラスの間に、なんらかの関係があり、その2つのクラス間の依存度合いが非常に弱い場合(疎結合)は、関連よりも依存関係を使うとよいでしょう。依存関係の具体的な例を図1に示します。この例は、会社には複数の部門があり、各部門には複数の社員がいるという、前回紹介したモデルに、会社が社員を雇って部門に登録するという操作と、その操作を実現するための関連を追加したものです。 図1は会社から出ている関連の線が2種類あるので意味的に分かりにくくなってしまいました。この対策を講じたモデルを作成してみましょう(図2と図3)。図2は、集約と関連名にて関連の意味を深める方法です。もう一方