高知県伊野町にある紙博物館を訪れ、故司馬遼太郎氏が龍馬銅像還暦に寄せていたいい文章を見つけた。このメッセージは昭和63年7月、桂浜の龍馬像の前で銅像建設発起人物故者追悼会が行なわれた際に司馬氏が寄せたものを、故入交太二郎氏が晩年に大きな屏風に墨書した。入交氏は、早稲田大学在学中の大正15年夏、土居、朝田、信清氏の3人と坂本龍馬の銅像建立を考え、野村組新聞部の大野氏、高知県青年団を巻き込んで賛同を集めて建立にこぎつけた。桂浜に立つ龍馬像の除幕式が行なわれたのは昭和3年5月27日であるから、かれこれ3年の年月が経っていた。司馬遼太郎のメッセージをメモしてきたので披露したい。 銅像の龍馬さん、おめでとう。 あなたは、この場所を気に入っておられるようですね。私はここが大好きです。世界中で、あなたが立つ場所はここしかないのではないかと、私はここに来るたびに思うのです。 あなたもご存知のように、銅