紀ノ国屋の新書ランキング(10月2日〜8日)でトップに輝くなど、20〜30代ビジネスマンの間で大きな反響を呼んでいる『若者はなぜ3年で辞めるのか』(光文社新書)。同書の著者である城繁幸氏に、1人の若者として、いくつかの質問をぶつけてみた。 成果主義の議論には、「若者」が抜け落ちている ――まず、この本を書くに至ったきっかけを教えてください。 成果主義についてはいろんな議論がありますが、大きく2つに分けられます。一方が、成果主義推進派。現在の人事制度では国際競争力を維持できないから、もっと成果主義を導入して、派遣社員も増やそうという立場。そしてもう一方が、年功序列擁護派。労働組合の意見が典型ですが、日本の美徳である年功序列を護れという立場。 この両者の意見は、対立しているように見えるんですが、実はそうじゃないんですよ。意外と利害が一致しているんです。少なくとも、成果主義を入れて一番損した