今回は少し話題を変えてモノとコトによるモデリングについて考えてみたいと思います。この考え方自体はよく知られた一般的なもので、すでに一部現場でも応用されています。 オブジェクト指向の特徴であり、同時にオブジェクト指向を分かりにくくしている「何でもオブジェクト」の問題についてあらためて考えてみたいと思います。物理的なモノを表すオブジェクト(モノ)と事象を表すオブジェクト(コト)を区別するとオブジェクト指向は理解しやすくなると思います。さらにこの事象をモノとモノとの関連クラスとして表すと、その意味がより明確になります。 モノとコト 物事という言葉があります。モノとコトすべてを表す便利な言葉です。人間社会の活動はモノとコトでとらえることができます。例えば「書店で本を買う」という状況を考えてみましょう。書店にはたくさんの本があります。そこに客が来店して平積みにしてある本を手に取り、少し読みます。読ん