○花月 花月 花月(くわげつ)は當流にては薄茶に限られ、人數は東を加へて五人とす。 花月(くわげつ)準備の事。 一 花月には折居(をりすへ)と、花月札(ふだ)とを用意すべし、折据(をりすへ)の中へ花月札(ふだ)人數(東も加へて)丈け(だけ)繪を上にして入れ置くべし。( 入れ方動かぬ樣向ふ側へ付けて、正しく並べ置くべし)。 花月札、拾種香(じゆつしゆこう)の札を用ひ、札表の繪は何にても可なれども普 通に松を用ふ。 札の裏は五枚の内三枚は、何にても宜しきも、月と花との二枚は必ず必要なり、當今は月の一、花の一、客、二、三、と五枚入れるが普通なり。 月と花とは役札(やくふだ)と云ふ。月に當つた人は點(た)て出された茶を、飲む人、花に當つた人は、茶を點(たて)る役をつとむ。 折居(をりすへ) 大小あれども小の方を一つ用ふ。 折居持出す時は始めより客へ向けて、主(おも)に左掌に持し右手を添へて正客前へ