これは本当に元気をくれる一冊だった。 『水道、再び公営化! 欧州・水の闘いから日本が学ぶこと』。 ここ最近、民主主義的であるためにはこれから何が必要なのだろうかとずっと考えてきたが、この本からはそのヒントをたくさんもらえた。 水道事業の民営化によって水貧困層が生まれた著者の岸本聡子さんは、アムステルダムに本拠地をおく政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所」に所属しながら、新自由主義や市場原理主義に対抗する公共政策や、ヨーロッパ各国ですすむ水道の再公営化に関するリサーチや、それにともなう市民活動と自治体をつなぐコーディネートに携わってきた方だ。 斎藤幸平さんの『人新世の「資本論」』を読んで気になっていたヨーロッパでのミュニシパリズムという自治体による市民運動のグローバルな連携について調べていて知ったのが、岸本さんで、この本を出していることも木曜日に知って、すぐにamazonに注文し