大量のデータをやりとりするスマートフォン(多機能携帯電話)の急速な普及で、第3世代携帯電話(3G)の回線が数年内にもパンクする恐れが出てきた。米国ではデータ通信料の「定額制」を見直す動きが出ており、国内の携帯各社もこの問題への対応を迫られつつある。 スマートフォンは大容量の動画やゲームを手軽に楽しめるのが魅力。だが「従来の携帯と比べると1人当たりの通信量が10~20倍」(KDDI)にもなるため、通勤ラッシュ時や人が集まる駅周辺などでは現在でも、回線がデータをさばききれず通信速度が遅くなる問題を抱えている。 米アップルの「iPhone(アイフォーン)」でブームのけん引役となったソフトバンクモバイルの孫正義社長は、7月末の記者会見で「(他社より先に)通信が遅い、つながらないという問題が顕在化している」と話した。 同じ問題を抱える米国では通信大手のベライゾン・ワイヤレスがデータ通信の定額制を廃止