PC遠隔操作事件は、予想外の何とも後味の悪い結末となった。後進的な日本の司法に批判的で、それゆえ被告の無実を信じていた私としては残念である。 非常に悲しい事件 「真犯人からのメール」を見る限り、被告は警察と検察に強い敵意を抱いていたことをうかがい知れる。 被告は、逮捕当初から自分の取り調べの可視化を要求していた*1。近年冤罪の多発が相次いでいるにも関わらず、取り調べの可視化に否定的で、自浄能力に欠ける日本の司法に強い怒りを覚え、懲らしめてやろうと被告なりの正義感で犯行に及んだ確信犯なのだろうか。人権を軽視している日本の司法を懲らしめるために、人権を軽視する卑劣なやり方を取ったのであれば、「正義のために、正義に反した」という非常に悲しい事件である。 私が懸念していることがある。それは、この事件によって、世論が「ほら見ろ!否認するヤツは犯人だ。多少荒っぽいことをしても自白させろ!」という野蛮な