東京都三鷹市で私立高校3年の女子生徒(18)が元交際相手の男に刺殺された事件で、女子生徒はストーカー被害を警察に相談していながら命を奪われた。 長崎県西海市の殺人事件などをきっかけにストーカー規制法が改正され、今月3日に全面施行されたばかり。警察は積極的に動くよう求められたが、警視庁の対応は適切だったのか。警察庁は10日、警視庁に事件の徹底検証を求めた。 ◆記録も取らず 「ストーカー被害に遭っている生徒がいる。どこに相談すればいいか」。事件4日前の4日午後、女子生徒が通う杉並区の高校の担任が杉並署に電話をかけた。 応対した生活安全課員は「(相手が)自宅に来ているなら、早急に三鷹署に行くのがいい」と回答。杉並署は「問い合わせ」と扱い、被害者の名前や被害状況などを詳しく聞かず、記録も取っていなかった。 被害者が「たらい回し」にされた2011年12月の西海市の事件を契機に、警察はストーカー被害の