我々は普段あまり考えることなくレッテルをはりたがる。対象の属性を勝手に決めつけることで、複雑な事象も単純に理解してしまおうとする。偏見を作り上げる。 例えば常に問題を起こすような”トラブルメーカー”は、”暴力的で破壊的”な人物であるとのレッテルがはられる。礼儀正しい人は”温厚で良心的”な人物というレッテルがはられる。 ところが今回フランスのグルノーブル大学等の研究チームが発表した結果は、その偏見に新しい視点を加えるものとなった。それは、”礼儀正しい人ほど暴力的で破壊的”である。というものだ。 今回の実験ではまず、被験者を2つのグループにわけた。一つのグループは礼儀正しく、社会的に正しいとされる意見を持ち、一般的に好感をもたれるタイプの人たち。もう一つのグループは反体制運動家気質の意見を持ち、一般的に敬遠されやすいタイプの人たちだ。 彼らはそれぞれ、ミルグラムの服従実験を改良した実験にかけら