COPD(chronic obstructive pulmonary disease)とは、長期の喫煙習慣が主な要因となる肺の炎症性疾患であり、日本語では「慢性閉塞性肺疾患」と呼ばれています。従来は「慢性気管支炎」や「肺気腫」と呼ばれていた疾患の総称がこのCOPDで、症状としては息切れや咳・痰、運動などをしたときに生じる息切れ(労作時の呼吸困難)などが挙げられます。 さらに病気が進むと、少しの動作でも息切れするようになり、食欲低下による栄養不足や体重減少、筋力の低下や身体の衰えの原因にもなります。こうした負のスパイラルに陥ると、日常生活の質(QOL)が下がるだけでなく、在宅酸素療法や合併症の発症などによる医療費の増大および要介護状態にもつながります。死亡原因として急速に増加すると予測されるCOPDへの対策は、国民の健康寿命の延伸を図るうえで重要な課題といえるでしょう。 COPDの国内の有病