□角川ホールディングス会長兼CEO(上)に戻る ■ユーチューブから新たな才能 −−出版に映画やアニメなどの映像事業も手掛ける総合メディアグループのかじ取り役として、IT戦略への対応は早かった。著作権侵害を訴え、テレビ局などが敵視する中で、いち早く動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」との提携も決めました。その意図は? 角川 ユーチューブの投稿動画を取り巻く環境は、日本のコミケ(コミックマーケット=コミックマニアたちの同人誌即売会)の成り立ちに似ており、これは投稿動画版のコミケだと判断したのです。コミケだけを認めてユーチューブを否定したら、クリエーティブ産業に身を置く立場としておかしいと思いました。 −−数十万人が集うイベントに成長したコミケではプロの漫画を模倣した作品も多く、大手出版社は著作権侵害を訴え問題視したが、角川グループは著作権に寛容な姿勢を見せました 角川 正しく指導す