■00年代のアップルの経営 予想をはるかに上回る米国での大ヒットゆえに生産が追い付かず、米国以外での発売開始が遅れた米アップルのタブレット型コンピューター「iPad(アイパッド)」。いよいよ今週金曜日(28日)から日本でも販売が始まる。iPadは「百聞は一見にしかず」を地でいく商品で、米国での発売以来、もともと買うつもりなどなかった人たちまでが、一目見て、手で触った瞬間に欲しくなって、われもわれもと注文したため、発売後まもなく品薄になってしまった。おそらく日本でもそれに近いことが起きるだろう。 iPadの華々しい登場は、「PC(パソコン)時代の終焉(しゅうえん)」と深く関係している。米インテルの半導体チップと米マイクロソフトのOSで構造が規定されたPCが、業界標準として世界を席巻して約20年が過ぎた。世界標準となると「規模の経済性」が強く働くため、PCの価格性能比の向上スピードは目覚ましか