・治療をためらうあなたは 案外正しい EBMに学ぶ医者にかかる決断、かからない決断 統計的に分析すると、病気の治療や検診は受けなくても結果にたいした差はないことが多いというショッキングな内容。医学教育の専門家がEvidence-Based Medicine(根拠に基づく医療)という新しい医療の考え方で書いている。 まず数字の見方を教えられる。脳卒中の高血圧を抑える薬の効果は次のように表記できる。実は全部同じ事実を述べているわけだが印象がずいぶん変わる。私たちは医者の説明によって医療や薬の効果を過大評価(あるいは過小評価)しているかもしれない可能性に気づかされる。 ・10%の脳卒中を6%に減らす ・40%脳卒中を減らす(相対危険減少でみた場合) ・4%脳卒中を減らす(絶対危険減少でみた場合) ・25人治療すると1人脳卒中を予防できる(治療必要数でみた場合) ・薬を飲んでも6%が脳卒中になる