■UGC/CGM至上主義もプロコンテンツ擁護論も対立図式を乗り越えられない件 ニコニコ動画が震源地になっている初音ミク界隈なのですが、どうしても「対立図式」になりがちなプロアマ議論、あるいは「上下構造」に陥りがちなUGC/CGM議論を少しだけズラシてみたいと思っています(あんまり長いので前後編に分けました)。 現在の「初音ミク」の水準は、プロ歌手には及びもつかないだろうが、音痴の素人を使うよりは明らかにましといえる。今後技術が向上すれば、半端なアマ歌手、さらには半端なプロ歌手をも上回る「実力」を持つようになる可能性だってあるかもしれない。そのときには、楽曲自体の優劣が「最後の砦」になるかもしれないし、少なからぬプロが高度なアマとの競争に負けて「失業」することもあるかもしれない。 こうした流れは、実は情報技術の発達によって他の多くのメディアにおいても起きている。出版業界も、新聞業界も、映