これからのメディアについて、ジャーナリスト佐々木俊尚氏が切り込んでいく本連載4人目のゲストは、スマートニュース社共同CEOの鈴木健氏。同社が開発・運営するニュースアプリSmartNewsは2014年10月に米国版がリリースされ、全世界で高い評価を得ている。ニュースアプリの先頭を走り続けるSmartNewsは、何を目指しているのか---。 (文・田中裕子) 第1回はこちらからご覧ください。 当事者性には「濃淡」がある 鈴木 1925年に発刊されたウォルター・リップマンの『幻の公衆』には、すでにこういうことが書かれているんです。「投票率は下降し、棄権する人々も増えた。これまでの制度は小さな社会では成立するが、大きな社会、いわゆる『グレート・ソサエティ』では通用しなくなる。なぜなら、一般民衆はあらゆる問題を考え、処理することができないからだ。だから、一般民衆に期待するのではなく専門家ががんばるし
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