広辞苑によると「適当」の意味は、 ・ある状態や目的などに、ほどよく当てはまること ・分量、程度などがほどよいこと。また、そのさま ・その場に合わせて要領よくやること。いい加減 とある。 2009年「蝉の啼く木」のサトウハチロー記念おかあさんの詩最優秀賞獲得を受けて第3詩集出版がされることになった。 出してもらう側なので、掲載作品は出版社任せで、ぼくとしては気の進まない作品もあったが、口を挟める立場ではなかった。 詩集のタイトルも、そのまま受賞作の「蝉の啼く木」と決まった。 帯文は、これまで新川和江、菊池貞三ときて、いい感触を得ていたので、今度はやなせ・たかしでいこうということになった。たまたま、やなせ・たかしとは、ぼくの若い頃から、つきあいがあったので、出版社の帯文の依頼を快諾してくれた。 返ってきた帯文は、こうだった。 「私は○○○○氏の おだやかな 詩の一群を愛する。 さわやかな諦観の