百人一首の存在は皆さんもちろんご存知でありましょう。しかし、百人一首に備わる力が世界中の人々に十分評価されているかというとどうにも心許ないという気がしてなりません。教育の現場でも百人一首についてその凄さをしっかりと伝える努力がなされてきたのか甚だ疑問なわけです。そこで今回は、百人一首がいかに凄いかということを私なりのアプローチで示してみようと思ったわけです。 方法は非常にシンプルであります。百人一首の三番歌は「あしびきの山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む」であります。柿本人麻呂の名歌なわけですが、私はこの歌の下の句「ながながし夜をひとりかも寝む」が特に素晴らしいと常々感じておりました。そこで今回は百人一首のすべての歌の下の句を「ながながし夜をひとりかも寝む」に変えてしまおうと思いたったわけです。 早速行ってみましょう。まずは天智天皇の一番歌からチェケラ。 秋の田のかりほの庵