先日読んだ「自衛隊は誰のものか」で三矢研究について知ったと書いたが、実は三矢研究以上の事実をその本で発見していた。それは、自衛隊のクーデター計画である。 ここで突然『パトレイバー2』の話になる。この作品は、パトレイバーの初期OVAシリーズの中の「二課の一番長い日」がもとになっているとよく言われるが、この二つの作品の内容は別のものである。「二課の一番長い日」は、そのものズバリ、自衛隊がクーデターを起こす話であるが、『パトレイバー2』は、自衛隊がクーデターらしき状況を演出するテロ犯罪の話であった。監督の押井さんは、自衛隊がクーデターを起こすというウソっぱい話を、さすがに映画ではできなかったと述べている。この「虚構のクーデターを演出する」という状況設定は、戦闘場面を描くのが戦争映画ではなく、戦闘と戦争は違うものだという押井監督の考えの中で非常に重要なことであり、ここに21世紀のテロと戦争の本質に