「最期まで健康」を実現する術を満載 来るべき超高齢化社会には、多くの課題が待ち受けている。それらはどれも複雑な要素を含んでおり、ひとつの学問でそれらに対処し、解決するのは難しい。そこで求められるのが、医学、看護学、経済学、倫理学など、さまざまな分野を横断し、知を結集させた新しい学問体系だ。それを構築するべく、2009年、東京大学に設置されたのが、高齢社会総合研究機構である。 (左)『東大がつくった高齢社会の教科書』東京大学高齢社会総合研究機構・編著(東京大学出版会) (右)『東大が考える100歳までの人生設計 ヘルシーエイジング』東京大学高齢社会総合研究機構・監修(幻冬舎) 「東大中の学部から約40人の先生が集まって、研究を始めました。創設時から手がけているのが、東大のキャンパスがある千葉県柏市の住宅団地をモデルにした、高齢社会対応の街づくりです。さらに学生や市民の学習のため、高齢社会に関