むしろ、障害には理解あるほうだと思っていたという。待望の次男が誕生。だが、その後の変わりように本人が一番驚いた。他人事ではない、どの家庭でも起こりうること。語り部の体験に耳を傾けよう。 恐ろしい想像 生まれたばかりの障害を持つわが子を殺めようとし、思いとどまったタレントがいる。怪談でおなじみの稲川淳二氏である。ラジオDJを皮切りに、テレビのレポーターやお笑い芸人として一世を風靡し、その後、怪談の語り手として人気を得る。一方、通産省(当時)のグッドデザイン賞の受賞経験もあるデザイナーでもある。そのマルチタレントが、なぜ、わが子を手にかけようとしたのか? 昨年末には前立腺がん(初期)がわかり、今年2月に手術したばかり。全国35ヵ所をめぐる「怪談ナイト」ツアーの真っ最中で超多忙の中、話を聞いた。 * タレントとして一番忙しかったのは、30代から40代ですね。ラジオのレギュラーや、テレビの全国ネッ