西アフリカで猛威を振るうエボラ出血熱。その火に油を注いだのは、死者の埋葬にまつわる伝統儀式にあったとされる。何が妨げになったのか、対策はとられたのか、現地で取材した。5回シリーズの第3回。 ■第1回 シエラレオネはなぜ無防備だった? ■第2回 秘密集団を止められるのは首長だけ ■第4回 「エボラ孤児」1万人の行方 シエラレオネの首都フリータウンにあるアブドゥル・カビアさんの自宅で、生後1日の女児の遺体を引き取る作業員と、悲しみにくれる遺族。政府は、エボラウイルスの汚染地区で死亡者が出た場合は全て潜在的なエボラ感染者として扱い、適切な安全措置をとって埋葬するよう義務付けている。(Photograph by Pete Muller, Prime for National Geographic) 2014年6月、エボラ出血熱で死亡したギニア人の妊婦をめぐって諍いが持ち上がった。 宇宙服のような白