その腰巻きに用がある 翻訳ミステリと銘打たれたブログにお越しのところ、のっけからだまし討ちするようで大変心苦しいのですが、国内ミステリを主に担当しているFと申します。いちおう時折、翻訳作品も編集しているので、何とか面目は保てると思うのですが…… とここまで書いて早くも力尽きました。みんな何書いているんだろうとアンチョコ(過去の記事)を覗いたところ、おお、弊社のM青年が本のタイトルについて書いているではないですか。では私めは、本の「帯」についてお話しいたしましょう。 念のため、帯とは本の下側三分の一程度の面積を覆うように、カバーの上に巻かれた紙のことです。別名「腰巻き」ともいい、新刊書であれば、たいていどんな本にも巻かれていると思います。基本的に、帯にはカバーだけでは伝えきれない情報を載せるのですが、もちろん情報量が多ければいいというものでもなく、そのちっぽけな面積(ヨコ105mm×タテ50