総務省が打ち出した携帯電話の「SIMロック解除」。利便性向上をうたうが利用者の反応はいま一つ。所期の目的だった国内メーカーの競争力強化にも疑問符が。 総務省は4月2日、業界関係者を集めて「携帯電話端末のSIMロックの在り方に関する公開ヒアリング」を開いた。内藤正光・総務副大臣は「今後発売されるすべての端末を原則としてSIMロック解除していただきたい」と訴え、総務省内で早急に現実的なガイドラインを策定する方針を示した。 現在、ほとんどの携帯電話にはSIMカードと呼ばれる電話番号を特定するチップが収められている。端末側にはロックがかかっており、例えばソフトバンクモバイルの携帯電話に、NTTドコモのSIMカードを差し込んでも、利用できない。これをSIMロックと呼ぶ。解除すればどうなるのか。利用者にとっては、端末のSIMカードを差し替えれば、自由に携帯電話会社を乗り換えられるようになる。 利用者の