日本で初めて国土を正確に記録した「大日本沿海輿地全図(伊能図)」を著した測量家・伊能忠敬(1745~1818)が所蔵していたと見られる極めて正確な古地図が、先月大阪市内の古書店で発見された。忠敬が測量に出立する以前の年号が記されたこの地図には「伊能図」と共通する地名ミスなどが見られることから、忠敬がこの古地図をトレス(複写)して「伊能図」を製作した可能性もあるという。 大阪市内の古書店で見つかったのは「宝暦元年虞々瑠測量全図」。日本全体を俯瞰した全体図など全329枚と、忠敬の幼名である「三治郎ニ送ル」と題した差出人不明の書状1通からなり、いずれも保存状態は良いという。また測量図を収めた桐箱からは伊能忠敬本人のものと見られる署名も確認された。宝暦元年は西暦1751年にあたり、忠敬が測量を開始した寛政12年(1800年)より半世紀近く早い。 今回鑑定するにあたって特に注目されたのは、「虞々瑠測
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