ウィキリークスの米公電暴露について、各紙の社説の意見は分かれた元ガーディアン紙のエミリー・ベルは「ジャーナリズムにとって転換点となる瞬間だ」と指摘した「デモクラシー・ナウ!」に出演したダニエル・エルズバーグ博士は「アサンジ氏はテロリストではない」と擁護した 従来とは比べようのないほどのマルチな次元とメガな規模で、情報の漏洩(ろうえい)、暴露といった現象が世界規模で起きて、権力をもった組織(そこにはマスメディアも含まれる)が揺さぶられている。 ウィキリークスが暴露したイラク・バグダッドでの無差別銃撃映像を筆者が本誌で取り上げたのはもう随分以前のことだ(2010年6月号)。あの時点でさえ僕は、マスメディアの多数派が流出映像を報じることに決して積極的ではなかったことを指摘していたはずだ。それが、ウィキリークスが米国の外交公電を暴露し、創設者のダニエル・アサンジ氏がレイプ罪で逮捕されるや、今度