本ブログで2013年末から1年間にわたって連載していた『断片的なものの社会学』が、このたび書籍になります。2015年6月はじめから書店店頭に並ぶ予定です。これまで連載を読んでくださってありがとうございました。書き下ろし4本に、『新潮』および『早稲田文学』掲載のエッセイを加えて1冊になります。どうぞよろしくお願いいたします!(編集部) もう十年以上前にもなるだろうか、ある夜遅く、テレビのニュース番組に、天野祐吉が出ていた。キャスターは筑紫哲也だったように思う。イランだかイラクだかの話をしていて、筑紫が「そこでけが人が」と言ったとき、天野が小声で「毛蟹?」と言った。筑紫は「いえ、けが人です」と答え、ああそう、という感じで、そのまま話は進んでいった。 私は社会学というものを仕事にしている。特に、人びとに直接お会いして、ひとりひとりのお話を聞く、というやり方で、その仕事をしている。主なフィールドは
![朝日出版社第二編集部ブログ | 岸政彦「断片的なものの社会学」第1回 イントロダクション](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/d03000e60d8726e5571fbbcca737ed86e03174de/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2F3.bp.blogspot.com%2F-Minhjvt2MG0%2FUrj9wRN9yQI%2FAAAAAAAAAgw%2FaD_nNoTt3YY%2Fs640%2Ftumblr_%25E4%25B8%258B%25E7%2594%25BA%25E3%2581%25B9%25E3%2582%2589%25E3%2581%25BF%25E3%2583%25BC_1280.jpg)