■重要な食材、少しずつ飲ませて 「牛乳デビュー」はできるだけ遅い方が、子供が乳(にゅう)アレルギーになりにくい-。離乳期の子供を持つ保護者の中に、こう思っている人は少なくない。かつて主流だったこの考えに科学的根拠はない。牛乳を与え始めるタイミングを遅らせたからといって、アレルギーの発症予防になるという効果は認められていない。離乳期は子供が味覚を覚える大事な時期。カルシウムやビタミンB群などが豊富な牛乳・乳製品を上手に活用しよう。(平沢裕子) ◇ ◆科学的根拠なし 世界的に子供の間で増加しているとされる食物アレルギー。アナフィラキシーといわれる重篤な症状を起こす食物には、卵、乳製品、小麦、ソバ、落花生などがある。神奈川県立こども医療センター(横浜市南区)のアレルギー科、高増哲也医長は「子供の食物アレルギーは5~10%といわれる。中でも乳製品によるアレルギー