櫛野展正連載11:アウトサイドの隣人たち ゲームこそ我が人生ヤンキー文化や死刑囚による絵画など、美術の「正史」から外れた表現活動を取り上げる展覧会を扱ってきたアウトサイダー・キュレーター、櫛野展正。2016年4月にギャラリー兼イベントスペース「クシノテラス」を立ち上げ、「表現の根源に迫る」人間たちを紹介する活動を続けている。彼がアウトサイドな表現者たちにインタビューし、その内面に迫る連載の第11回は、関心の赴くままに独自の絵画世界を構築する、渡部敏昭を紹介する。 渡部敏昭が自費出版した、プラモデルの写真集『ホビーマン』。表紙にはガンダムの写真が使われている 僕が「ラッキーコーン」というキャラクターを知ったのは、2015年秋のこと。累計25万アクセスを超える公式サイトを通じて、作者の渡部敏昭(わたなべ・としあき)さんと連絡を取ること約1年。頑なに取材を拒否され続けていたが、念願がかなって、先