◇直線ルートは妥当な判断◇ リニア中央新幹線のルート問題について、方針が決まったようだ。直線に近い当初案に対し、どうしても長野経由でという要望が長野県から強硬に主張されていたけれど、国土交通省の交通政策審議会中央新幹線小委員会の検討結果として、費用対効果を考えて結局は直線ルートで行くとのこと。妥当な判断だと思う。 長野へ迂回する代替ルートの支持者たちはもちろん、この結果に文句をつけている。7分の短縮に意味があるのかとか、積算根拠がとか、需要想定が不明とか。でもJR東海の試算資料をみても、使われている手法はごく普通のものだ。需要想定は大学の交通計画講義で真っ先に習う4段階推計法。工事費等は普通の積み上げ。あまりケチをつける余地はない。 まあそうした文句は、地元に配慮したポーズにすぎまい。だって所要時間が増えれば人びとの被る便益は減る。直線ルートなら東京―名古屋が四十分、それが迂回すると