中学校を卒業できず、小学校卒業が最終学歴の外国人が全国に約2万人いることが、最新の国勢調査で分かった。政府は、外国人が働きながら学びやすい夜間中学の設置を後押しするなど、教育機会の確保に努める方針だ。 【写真】国勢調査オンラインの開始画面 2020年の国勢調査では、最終学歴の回答項目に「小学校」を初めて設けた。先月公表された調査結果によると、20年10月時点で小学校卒業が最終学歴の人は、全国で80万4293人。年代別では、80歳代以上が9割を占めた。戦前の教育制度の違いや戦後の混乱などが背景にあるとみられる。 外国人が占める割合は、全体の2・5%(1万9731人)だったが、50歳代以下に限ると、いずれの世代でも外国人が日本人を上回った。十分な教育を受けないまま、働きながら生活する外国人も少なくないとみられる。