ブックマーク / honz.jp (23)

  • 『弱くても勝てます』 超進学校の「異常な」セオリー - HONZ

    住大夫の自伝である。おなじみ日経済新聞「私の履歴書」の書籍化だ。ちなみに近年「私の履歴書」で最も面白かったのは李香蘭すなわち山口淑子だった。書は次点だが、経営者の自叙伝の何十倍も面白い。何万倍かもしれない。つまり経営者の自叙伝などはことごとく面白くない。そういえば佐野眞の『甘粕正彦 乱心の曠野』などは李香蘭の自伝を読んでからのほうがはるかに面白いはずだ。話が脱線した。 竹住大夫は義太夫節の大夫である。三味線弾きと二人で人形劇である文楽に登場し、物語の一切を語るのが大夫だ。住大夫はその最高峰なのだ。もちろん人間国宝だ。義太夫節とは大阪弁丸出しのダミ声でわめくような感じの日独特の歌唱法である。あまりに独特なので初めての人は面らう。ともかく何を言っているのかさっぱりわからない。しかし、慣れてくると、これがじつに素晴らしいのだ。 ところで書によれば、竹住大夫は奈良の薬師寺の故高田

    『弱くても勝てます』 超進学校の「異常な」セオリー - HONZ
    nanoha3
    nanoha3 2012/10/03
  • 『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』 地獄を見た司令官 - HONZ

    地獄というものがこの世に存在するのなら、著者が1994年にルワンダで見た光景こそ、そう呼ぶに相応しい。徹底的に破壊された都市、拷問の限りの果てに殺された人の山、その死体をべて犬の大きさにまで成長したネズミ。そこには、正気を保っているほうが異常であると思われるような、圧倒的な現実が広がっていた。 書の著者であるカナダ出身の軍人ロメオ・ダレールは、1993年10月にPKO部隊の司令官として内戦の続くルワンダに国連から派遣され、80万人の命がたった100日間で失われたジェノサイドを目の当たりにした。事態の鎮静化後に司令官を辞任したダレールは、カナダへ帰国してからもうつ病やPTSDに苦しみ、2000年にはアルコールとドラッグを用いて自殺未遂を起こす。 苦しみ続けた彼は、世界にルワンダの悲劇を伝えるために、そして、二度と同じような悲劇を起こさないために地獄の体験を振り返り、書にまとめた。この

    『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』 地獄を見た司令官 - HONZ
    nanoha3
    nanoha3 2012/09/13
    代理戦争
  • 『ゲームの流儀』 -ゲームクリエイター・ロングインタビュー集 - HONZ

    書は、2001年から2007年にかけて『コンティニュー』誌に掲載された、ゲームクリエイターたちへのインタビュー集だ。全16回、1回のインタビューにつき2万文字を費やし、2段組み432ページで2200円、非常に読み応えがある内容となっている「永久保存版」だ。 ゲームへの熱い想いが語られる、であり、インタビューする人も、される人も、根っからのゲーム好きだ。ゲーム関係の専門用語もけっこう出てくる。もしかしたら、わかりにくい部分もあるかもしれない。 「いまでもドットは打たれているんですか?」 「それはもう、やめられない。趣味でもあるので。」 このようにして、過去の名作ゲームについての話に思い切り華が咲く。まるで、将棋の感想戦のようだ。ちなみに「ドットを打つ」とはゲーム向けの絵を描く手法の1つだ。(ああ、もっと良い表現があるような気がする…) たとえ、書がちょっとマニアックなだったとしても、

    『ゲームの流儀』 -ゲームクリエイター・ロングインタビュー集 - HONZ
    nanoha3
    nanoha3 2012/06/30