「語学をマスターするためには記憶力が必須であり、記憶力のある若いうちに始めないと、もう身につけることはできない」「若いころに語学を勉強したことがあっても、ブランクがあると、そのあとに取り戻すのは難しい」などということがいまだに信じられているようです。暗記が語学学習において一定の役割を果たしているということは事実ですが、それが語学学習のすべてではありません。むしろ、「何のために語学を学ぶのか」という目的意識やこれまでの経験にもとづいた情報整理力、細切れ時間を最大限に活かす集中力など、年齢を重ねたからこそ得られる力が語学学習の大きな支えとなることが知られています。 日本では一定以上の年齢になると進路を変えるということが難しく、たとえ何かを新しく学んだとしても「プロになんかなれない」「個人の趣味レベルで満足すべき」などとよく言われます。しかし、語学の世界では違います。翻訳や通訳は、あくまで実力勝