以下イベントの発表資料です。 https://forkwell.connpass.com/event/273179/
![Linuxカーネル学習の敷居を下げたいという思いを実現した本、「Linuxのしくみ」](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7d35724138d2197dc882dbc81461841bae661cb9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Ffiles.speakerdeck.com%2Fpresentations%2F235d8977cd0a413fb2db50ab7c39a6e2%2Fslide_0.jpg%3F24560586)
0. はじめに カーネルエクスプロイト入門記事part2です。 前回part1では、環境構築とLinuxカーネルのメモリ管理の基礎について、実際のエクスプロイトでのユースケースを通して説明しました。 rkx1209.hatenablog.com さて、part2では実際にLinuxカーネルエクスプロイトを書いて行きます。 とはいえ既存の脆弱性を利用するエクスプロイトを記述するのはあまりよろしくないので、今回は学習用に脆弱なドライバを用意し、エクスプロイトを書いていきます。 まあ基本的なロジックは実際の脆弱性のそれと同じなので、意義はあるはずです。 学習用ドライバとエクスプロイトコードは以下のレポジトリに置いてありますので、各節ごとに逐次参照 してください。 github.com 1. 特権モードでの権限昇格 脆弱性を悪用して権限昇格を行うにはいくつか常套手段があり、中でも典型的な物がスタッ
0. はじめに 本記事は、Linuxを対象としたカーネルエクスプロイトの入門記事です。 カーネルエクスプロイトというのは、Linuxや*BSD、Windowsを始めとするカーネル自身の脆弱性を突くエクスプロイトです。 基本的にカーネルはシステム内で最高権限を持つ特権モードで動作しているので、ここを悪用されるとシステムの大部分(ほぼ全て)を掌握されてしまいます。 エクスプロイトと言うと、普通はユーザー空間で動作しているアプリケーションのバグをつく物が多いですが、これだと限られたレベルの権限しか奪えません。 SELinuxやjailを始めとする、OSレベルでの保護機構に阻まれるとたちまち効力を失ったりします。 しかし、カーネル自体の脆弱性をつくカーネルエクスプロイトを利用すると最高権限での任意コード実行が可能なため、大抵の保護機構はものともしません。 このカーネルエクスプロイトが特に効力を発揮
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