前回は、中国における大学受験の現状を、近年見られる変化に焦点を当てて整理した。北京大学や清華大学などの最高学府が特別な権威を持っている状況は変わらない。だが、これらの大学を蹴って、高額な奨学金を提供する香港の大学へ「留学」する超エリートが増えている。新たな傾向として認識したい。 今回は「人材の話」の第2弾として、中国の大学生が社会人になっていくプロセスに着目する。日本企業が避けては通れない、中国における人材獲得の手法を提言する。 卒業半年後の就職率89.6% 中国社会科学院文献出版社が2011年6月に公布した『2011年中国大学生就業報告』によると、2010年に大学を卒業し、半年以内に職に就いた学生は卒業生全体の89.6%。2009年度に比べて3ポイント伸びたという。「中国の就業状況は年々改善している」と結論づけている。 筆者の知る限り、中国国内では「大学卒業生の6人に1人が職に就けない」
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