美術館や博物館が熱気にあふれている。世界各地で開かれた展覧会で昨年、日本が入場者数ランキングの上位4位を占め、国立施設の入場者数も10年間でほぼ倍増した。美術を通して教養を深めようというファン層に加え、若い世代がおしゃれ感覚で楽しむようになったことが要因という。 「日本の展覧会好きは不況知らず」――。報じたのは英国の美術専門誌アート・ニューズペーパー4月号。昨年の1日当たりの平均入場者数をランク付けしたところ、▽1位「国宝 阿修羅展」(東京国立博物館、1万5960人)▽2位「正倉院展」(奈良国立博物館、1万4965人)▽3位「皇室の名宝」展(東京国立博物館、9473人)▽4位「ルーヴル美術館展」(国立西洋美術館、9267人)と続いた。 上位はいずれも国立の博物館、美術館。10年前からあった7館の入場者数を合計すると、昨年度は約691万人で1999年度(約360万人)の1・9倍になった。山本