ぼくは「平成」という元号を見たとき、本当に嫌だと思いました。平成という語感の、この軽さ。それに乗っかったのがジブリだと思います。いや、実際に映画を作っているときはそんなつもりじゃないんですよ。でも今振り返るとそうですよね。 昭和は激動の時代でした。戦争に負けたあと、みんな真面目に生きざるを得なかった。頑張って復興して、平成を迎えるわけですよね。そのころには、平和と豊かさを背景に、あらゆるものを楽しむ時代になっていた。それが平成の最大の特徴じゃないですか。じゃあジブリは、軽佻浮薄(けいちょうふはく)な世の中にどういうものを提供していくか。だって、お客さんたちはみんなその軽佻浮薄さに乗っかっちゃっているんだから。 すずき・としお/株式会社スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。1948年、名古屋市生まれ。慶應義塾大学文学部卒業後、徳間書店に入社。『週刊アサヒ芸能』を経て、『アニメージュ』創刊に
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