九州を襲った「令和2年7月豪雨」の発災から、ちょうど1カ月になる。日本各地で頻発する豪雨は、以前と比べて大きく質が変わっている。短時間の集中豪雨から、何日にもわたる豪雨に。範囲も拡大している。同じ豪雨が東京に降り注いだとき、どんなことが起きるのか。防災研究の第一人者である片田敏孝・東京大学大学院特任教授と、都市浸水予測システムを開発する関根正人・早稲田大学教授に聞いた。(取材・文:川口 穣/Yahoo!ニュース 特集編集部) 7月3日から九州地方を襲った「令和2年7月豪雨」は、熊本県で67人の死者・行方不明者を出すなど甚大な被害をもたらした(8月4日現在)。7月3日夕方、気象庁は県内の雨量を「4日18時までの24時間で、多いところで200ミリ」という予測を発表したが、当たらなかった。