足を投げ出すなど迷惑な座り方はできません--。JR東日本は8日、人間工学に基づいた新型座席シートを慶応大の山崎信寿教授(人間工学)と共同開発し、6月から山手線で試行すると発表した。 1人分のスペースは幅46センチ、奥行き42センチ、背もたれの高さは36センチで、従来のシートと比べて座面を凹状に深くえぐり、左右に高さ4センチの突起部を設けた。背もたれも凹状に改良したことで、膝を開いたりすることができないようになり、体も隣席にもたれかからないという。背の低い子供も楽に着席でき、深座りで姿勢が正しくなる効果も期待できる。 シートの素材は難燃性のニットで、座面は9層のポリエステル繊維。来年春まで山手線の1両54席を新型シートに交換し、快適性や耐久性、コスト面の検証を行い、実用化を目指す。【斎藤正利】