「ドーハの歓喜」を後押しした、西さんのハンバーグ(二宮寿朗) - 個人 - Yahoo!ニュース深夜11時だというのに、羽田空港の到着ロビーは多くの人で賑わっていた。 １月31日、ドーハからの帰国便。リオ五輪最終予選を兼ねたU－23アジア選手権で優勝を果たした手倉森ジャパンを500人のファン、サポーターが温かく迎えた。 手倉森誠監督をはじめ、選手たちが祝福の声に包まれるなか、裏方で支えたスタッフの一人、代表専属シェフの西芳照も同便で帰国していた。 「いろいろと大変でしたけど、いやあ優勝ですからね。僕だって最高の気分です」 笑ってつくった深い皺には、疲労の跡が刻まれていた。 闘いはキッチンから始まっていた。 チームが宿泊するホテルはAFC（アジアサッカー連盟）から指定され、グループリーグで対戦するサウジアラビア、北朝鮮、タイと同じ。専属シェフが帯同していたのは日本の他にサウジだけだったようだが、ホテルのシェフもフル稼働となる。狭いキッチンのなかでは１分、いや１秒が勝負になる。 「元々、
